遊泳する言葉

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原始人の夏ふたたび

耳を立てて虹の匂いを嗅いでいるそのとき雲を背負ってぼくらの原始人が現われる原始人はときどき血痰を吐くひそかに獣を食ったのかもしれないあるいは体の中に獣がいるのかもしれないおれは退化しつつある人間だと彼はいうエクセルの操作も忘れたもう敬語も使えないひげも剃らない川岸に並んで小便をする砂のちんぽは青い唐辛子ばかりひとりだけ毛が生えている首がみじかくて猫背歩くのも泳ぐのも鈍重だが古い時代を知っている水よ...

石の上にも三年

3年という、ひとつの区切りのようなものがあるようだ。ひとつの修業年限であり、ものごとの小さな完結年限でもあるのかもしれない。生まれ出てからの幼年期も、3年と3年の6年とみることができる。最初の3年で、ひと通りの行動や言葉を覚える。次の3年で、子どもによっては特殊な技能や技芸の修練が始まったりする。ひととして大きく成長する。7歳で小学校に入学し学業が始まる。小学校は3年と3年で6年。中学校と高校がそ...

作文教室

文章というものを書かされた始めは、小学校の作文の時間だったろうか。つらくて面白くない時間だった。ぼくは書くことが苦手だった。というか、文章というものが書けなかった。一日のあったことをありのままに書いたらいい、と先生はおっしゃった。朝おきて顔をあらって、それからごはんを食べました。そして学校へいきました。そこでもう行き詰ってしまう。楽しかったことや辛かったことなども書いたらいい、とも先生は言ったよう...