遊泳する言葉

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イメージを遊ぶ(5)

だいぶ前に、『星霜』という詩を書いたことがある。読み返すたびに、すこしずつ書き直してしまう。その結果、詩として良くなったのか悪くなったのかはわからない。その時々の心境の変化を反映して、言葉に対する思い入れがちがっていくのは確かだろう。したがって内容も変わり、ふたつの詩は別の作品といえるかもしれない。今回は、タイトルも『星のことば』になった。星霜という古い言葉は歳月のことをいう。歳月というものにこだ...

イメージを遊ぶ(4)

目をつむると、暗がりの中をいつも一本の川がながれている。幼少年期、いちばん身近にあったのは川だった。春と秋は、川の瀬を渡りながら様々な魚を追った。夏は終日、冷たい流れに浸って魚のように泳いでいた。その頃のことを、かつて『川のある風景』と題して回想記を書いたことがある。川の流れのように、無心のときは流れていた。そして日々の記憶もまた、川の流れそのもののように尽きることはなかった。そんな心の川も、いつ...

イメージを遊ぶ(3)

思い出というものは、過去の忠実な再現ではなく、過去の記憶のモザイクだと思う。忘却された部分が空白のままに残され、あるいは脚色されることによって、思い出は美しい記憶として再生されることがある。*       ひぐらし    夏は山が    だんだん近くなる    祖父の麦わら帽子と手ぬぐい    頭の汗を拭きながら    祖父が言う    わしには何もないけん    あん山ばお前にやる    そんな...

イメージを遊ぶ(2)

動画詩の制作を続けている。写真を動かしてみる。言葉を動かしてみる。たのしい。2011My詩集より*MoviePoem2011「水の時間」*MoviePoem2011「空のシャチ」...