遊泳する言葉

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空から空へ

東京スカイツリーの、おみやげが届いた。そのクッキーを食べながら、東京の空を想った。そんな高いところに上らないと、東京にはやはり、空はないのだろうか。ツリーの高さは634メートルだそうだ。そこはもう空というよりも、空の中なのかもしれない。そこでは、ソラカラちゃんという可愛いキャラクターが待ってるらしい。そこから人々は、街を眺める。東京は、空よりも街のほうが広そうだ。わが一族のソラカラちゃんも、この春...

北斗七星☆五七五

postcard(Raymond Peynet "La chasse aux etoiles")仮の名を光でおくるぼくら星流星も声なき叫び残したり混沌の星のことばをセーブする掬ってもすくっても君の青い星鈍足の北斗七星過去未来ポケットに星をしのばせ降りる駅天神も祇園も鉦も水の星*天神=大阪天神祭、祇園=京都祇園祭、コンチキチン。...

川のある風景

九州の川が氾濫している。懐かしい川の名前がでてくるたびに、テレビ映像に見入ってしまう。材木が流され、橋が流され、車が流され、家が流されている。その土地で何十年も生きつづけてきた人が、こんな災害ははじめてだと嘆いている。川の姿もまわりの風景も、もはや自然の、いつもの風景ではない。川も風景も傷ついている。地図に記された幾筋もの川が、浮き上がった静脈のようにみえる。その中の1本の川こそは、その川の水を飲...

あまだれ

あまだれが落ちるのをじっと見ていたそんな日があったそんな子どもだった樋の下でふくらんでまっすぐ地面に落ちてくるあああまだれが1ぴき死んだあまだれが2ひき死んだあまだれがいっぱい死んだ小さな涙のよう息をとめて落ちる瞬間が美しいさよならをする合図のようだったおじいさんもさいならおばあさんもさいならおじいさんは雨あがりおばあさんはどしゃぶりはよ帰っといでや茶がゆにたまご焼きちりめんじゃこに茄子の古漬けう...

七夕なので、五七五で

七つめの星にうまれる出会いかな笹舟をそっと押しやる天の川かきくもる雲のかなたへ駆けぬける露草の露のおもさをつゆ知らず透きとほる雨のいのちや雨蛙紫陽花の愛におぼれて青ざめぬゴンシャンは恐や赤しやまだ七つ     *ゴンシャン=良家の娘=北原白秋...

新しい朝

日曜日の朝、ことしも朝顔の花が咲いた。星の祭り、七夕もちかい。1年ごしの朝顔姫(織姫)との再会の朝をむかえる。これから朝ごとに、新しい顔を見せてくれるのだろうか。その時きみは、どんな星の言葉をとどけてくれるのだろうか。朝のひととき、ぼくは静かに耳を傾けようとおもう。正しい朝、というものがあるらしい。ブータンの朝、石ころだらけの小道を登校する子どもたちと、寄り添うように舞うモンシロチョウの風景。そこ...