遊泳する言葉

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小さい秋みつけた

どこかに小さな隙間ができているみたいだ。どっかりと居座っていた猛暑だけど、すこしずつ秋の風がしのび込んできている。にぎやかだった蝉の声が遠くなって、朝顔の花が日毎に小さくなっていく。その小さな花の口でなにか言葉を発しているとしたら、その声はひそひそ声になっているのだろう。秋は、じっと耳を澄ますことが多くなる。過去や未来の声に耳を澄ます。過去の声はにぎやかだ。責め立てられることばかり多くて逃げ出した...

山の水

山の水があつまるわんどの深みにザリガニのむき身を放りこむ暗い川底がぐるるんと動いた夏七輪でおばあさんが焼くナマズの蒲焼き田んぼの畦を吹きわたって麦わら帽子のひさしをかすめていくつもの夏が細い野道を帰ってゆくようだ虫になって草を分ける小さな山を越え小さな山に辿りつく足の下の土がやわらかいそこにおばあさんは眠るわんどの水を焦がしてナマズの風になる夏は山の水が澄みわたるので遠い川が近くなるときどき夢から...

ほとけたちの季節

ぶ厚い布団を2枚重ねたように、ふたつの高気圧が日本列島を覆っているそうだ。想像しただけでも暑い。はやく薄い夏掛け布団に代えてほしい。いまは、ひたすら暑さに耐えている。子どもの頃の夏は、午後はずっと川の中にいた。真っ黒に日焼けしていたから、暑いことは暑かったのだろうが、暑いことよりも楽しいことの方が勝っていた。だから、あまり暑いと思ったことがない。川の水で体が冷えきると、岸に上がって砂地に腹ばいにな...

暑さの夏はオロオロアルキ

とにかく暑い。この猛暑は2週間は続くという。だが逃げ出すわけにもいかない。この夏は、洗濯機と冷蔵庫を相次いで買い換えることになった。どちらも20年以上も、わが家の生活の一部として頑張ってくれた。おりおりの思い出もからんで、わが家の歴史の一部のような存在になっている。だから廃棄するには、モノとはいえ別離のようなさみしさはある。共有してきた思い出の一部が、すっかり失われてしまうみたいだった。いつのまに...

夏の詩集2013

  暑中お見舞い申しあげます暑いですね異常気象の夏だそうですがどこまで暑くなるんでしょうね頭を使うと脳も発熱するそうですからなるべくぼんやり過ごすことにしていますもはや詩を読む気力も失せましたとくに長い詩や暗喩だらけの詩はスルーします挫折や敗北の詩はマイルドなものを恋の詩はクールなものをできればよく冷えた詩を読みたいですかき氷のような詩があればベストですそれとも冷たいプールのような詩があればただぼ...